「人生は楽しまなければ損です」

本屋さんでたまに実施されるフェア。
いつもであれば自分が出会わないような本を知れるので、結構好きです。


2022年の年末ですが、ブックファースト新宿店で
「名著百選」というフェアが実施されていました。

f:id:AyaPro:20230828150251j:imageブックファーストは、ポイントカードがある新宿店を利用することが多いのですが、最近、売り場が縮小していて残念……)

100名の錚々たる方々のおススメの本が並んでいました。

せっかくだったのでこのフェアで紹介されていた本は
いくつか読んでみました。

行動経済学の本もそうです↓

ayapro.hatenablog.com

購入したら、いただいたフェアの冊子。
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そして、このフェアで
私の推し作家のちきりんさんも、本を紹介していらっしゃいました。

 



推しの「推し」は、気になってしまうものです。(2回目)

 

↓1回目の記事↓

ayapro.hatenablog.com

 

ということで、読んでみました。
『復活への底力 運命を受け入れ、前向きに生きる』著・出口治明

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出口さんはライフネット生命保険株式会社の創業者で、
現在は立命館アジア太平洋大学の学長さんです。

出口さんは2021年1月に左被殻出血(脳卒中脳出血といわれる病気)で突然倒れ、
目が覚めた時には右半身の麻痺と失語症が残ってしまいました。

そんな状況でも、
学長としてすべき仕事のため復職をしたい、という思いで
猛烈に取り組まれたリハビリの日々をつづった内容です。

少しオチを言ってしまうと、
無事に目標としていた復職をされていらっしゃいます。

おそらく出口さんの回復力は、”奇跡的”で
リハビリ現場の参考資料になっていらっしゃると想像します。

そんな出口さんの回復の根源は、
メンタルとそれまでの人生で培ってきたご自身の考え方なのかな、と。

出口さんは、病気のことも含めて
人生で落ち込んだことがないそうです。

そんな出口さんの前向きな考え方が
リハビリの経験とともに、たっぷり語られています。


ダーウィンの『種の起源』に影響を受けた出口さん。
個人的には、ダーウィニストな出口さんの考えのお話が好きでした。

 何が起こるか予測できない世の中で、どんな事態に直面するかは、
種の起源』で進化論を確立したダーウィンがいっているように運次第であり、
人間にできるのは適応だけです。
 人間は川の流れのに身を任せてたゆたうことしかできない。

 ダーウィン自然淘汰説は、生物に関する最高の理論だと僕は考えています。
 要するに、何が起こるかは誰にもわからないし、賢い者や強い者だけが生き残るわけではない。ただその場所の環境に適応した者が生き残る。

 将来何が起こるかは誰にもわからないのなら、川の流れに身を任せるのが一番素晴らしい。人間に出来るのは、川に流されてたどり着いたその場所で、自分のベストを尽くすことぐらいです。

 明確なゴールに向かってただまっすぐに進んでいく人生より、川に流され、時には岩にぶつかったり濁流にのまれたりしながら、思いもよらない展開のなかで一生懸命生きていくほうが面白いに決まっています。

 何度も繰り返しますが、人生は楽しまなければ損です。

とても出口さんのような強靭なメンタルは持てないと思いつつも、
とても前向きな気持ちになれる本でした。

ではでは。