「世界は、肉球より、まるい!」

かなり前ですが、アメトーーク
『本屋大好き芸人』という括りの回がありました。

その時、
何人かの芸人さんが
「(作家の)西加奈子さんは面白い」
と、絶賛されていました。

そんなことが頭にあったので、
西加奈子さんの本はいつか読んでみたいなと、思っていました。

そんな感じで手に取った
『きりこについて』 著・西 加奈子

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きりこは、ぶすである。

冒頭から、かなりパンチのあるはじまり。

”第三者”の視点で語られる、きりこの人生の物語。

読了後、読者は「きりこ」のことを
とても好きになっていると思う。

作中で、きりこの周りの人が
きりこを大好きになったように。


西加奈子さんは面白い」
その言葉通りだった。

この「面白い」というのは
個人的には「お笑い」のニュアンスも結構強い。

文字なのに、コミカルに笑いを届けて下さる。

きりこの飼い猫・ラムセス2世のセンスが素晴らしい。

元々猫を飼うことに興味ある程度の私でも
ラムセス2世が可愛くて仕方ないので
猫飼っている方が読んだら、もっとハマる気がする。

 

2回読んだのですが、

1回目は
56ページの、きりこのセリフ

「うちは、みんなを、許します。」

の部分で、声を出して笑ってしまった。きりこ、最高。


2回目は
17ページ(マァマのセリフ)

「きりこちゃん、湘南下のオカン!」

の部分で、声を出して笑ってしまった。
一回読んで、オチを知っているから
なるほど!と思って笑ってしまいました。面白い空耳。

次読むときは、きっと別の個所で、声出して笑いそう。


話の全てがコミカルなわけではなく、
結構苦い人生の出来事やちょっとファンタジーも入っているけど、
読了後は、爽快感がある。

自分のしたいことを、叶えてあげるんは、自分しかおらん。

それでこそ、きりこ。

 

 

 

 


ちなみに、
猫を飼う覚悟がない私は
猫カフェには行ったことがありまして、その写真を載せておきます。
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ぐるぐるぐる。


ではでは。